忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2024/05/07 02:53 |
上条さんと美琴さんのバイト風景
上条さんと美琴さんが一緒にバイト、というリク。
甘いのにしてくれと言われたけどそっちに考えると案が一つも思い浮かばず、結局ニヤニヤの方向で落ち着くことに。
今回は一場面ごとに区切る・セリフオンリー、という今までやったことのないやりかたで書いてみました。小さな挑戦ですw



(バイト先へ出勤中)
「えへ……えへへへへ」
「何一人で笑ってるんだ?」
「だって今日も当麻と同じ時間にバイトでしょう。嬉しくないわけないじゃない♪」
「ふむふむ。それはそれは…ご苦労なことで」
「人事みたいに言ってるんじゃないわよ。当麻のことでしょ!?」
「へいへい。そうでしたね~美琴たん」
「…………相変わらず態度がムカつく」
「別にいつも通りだろう。それよりも、早く行かないと遅刻するだろ。ほらっ」
「ぁ………」
「……なんだよ?」
「べ、別に……手を握られたぐらいなんでもないわよ」
「これぐらい、いつもやってることだろう。驚くようなことでもないだろう」
「その癖に、絶対に右手でしか握ってくれないようだけど?」
「うっ。し、仕方ねえだろう! いきなり手を握ったらお前が漏電することがまだあるんだから」
「う、うるさい! 私も好きでやってるわけじゃないわよ。それよりも早く行くわよ」
「あ、こら! そんな強く引っ張るな!」

(バイト中)
「―――ありがとうございました」
「……………」
「? どうかしたの?」
「いや……何も」
「人から視線を逸らして"何も"って言っても説得力ないわよ」
「確かに……」
「まあいいけど…それよりもほら! 仕事しないと」
「あ、ああ………そう、だな」
「………何か言いたいなら言った方がいいわよ」
「……………お前、馬鹿だ」
「はぁー!? いきなり何言って―――」
「お客の前であんな笑顔見せるなよ、馬鹿………ほらっ! 仕事の続きやるぞ」
「え…? って言いたいだけ言ってはぐらかすな馬鹿ぁーーー!!!」


(休憩室にて)
「はぁーやっと休憩だ」
「お疲れ様。飲む?」
「おっ、気が利くな。サンキュー」
「これぐらい普通じゃない。もちろん、アンタの不幸もね」
「………休憩中ぐらいそれを忘れさせてくれよ」
「ごめんごめん。ちょっとからかっただけだから」
「ま、何度も経験したことだし今更気にするのもなんだけどな。そういえば美琴も休憩なのか?」
「一応、ね。でもそろそろ戻る準備しないと」
「そっか」
「うん…」
「……………」
「…………ねえ」
「ん?」
「今、ここには私たち二人しかいないじゃない」
「そうだな。で?」
「だから…せっかくだから……………して、欲しいなって」
「欲しい? 何を?」
「その………何か、力になるもの」
「力? 例えば?」
「うぅ。い、言わないと…ダメ?」
「ま、まあ……よく、わからないし」
「例えば…例えば、ねー…………だ、だきしめて…もらう、とか」
「ッ!!??」
「あああああとはききききききすとか」
「……………………………………出来れば、抱きしめる方がここではいいかと」
「そそそそそそそう??? だだだだだだだったら!!!」
「マジですか!!??」
「マジ、よ。それよりもなんでそんな高い声出すのよ!!」
「い、いきなり抱きしめろなんて驚くに決まってるだろう!」
「そ、そう…だけど……だ、だったらどうやって驚かずに言えばいいのよ!」
「それを言われると困るんだが…」
「だったらいいでしょう! ほらッ!!」
「はぁ~不幸だ………」
「何が不幸――――ッ!!!???」
「…………………………」
「…………………………」
「…………………………なにかいいなさい」
「………………好きだ、とか?」
「………………それはいまいったからそれいがい」
「………………かわいい」
「あ、ありが、と」
「…………ああ」
「……………………………」
「……………………………」
「………………………………………………」
「………………………………………………あのさ」
「………なに?」
「………いつまでこうしてればいいんだ?」
「…………いいっていうまで」
「わかった」
「…うん」


(バイト終了)
「あっ。終わった?」
「また待っててくれたのか?」
「じゃなければ何のために店の入り口で待ってるのよ」
「悪いな」
「ううん。好きでやってることだからいいわよ」
「そっか……それじゃあ、帰るか」
「うん」
(しばらくして)
「そう言えばバイトやりはじめてそろそろ一ヶ月が経ったけど慣れたか?」
「一ヶ月もやればほぼ完璧ね。常盤台にいた時に授業で接客のことをやってたからそんなに苦労はしなかったわよ」
「授業で接客のことを学んだのか? まったく、どんな学校だよ」
「色々なことをやったのが常盤台なのよ。当麻だって知ってるじゃない?」
「知ってはいるけど知らないことが多すぎる」
「それは私も?」
「……………どうでしょうね」
「何よその間は」
「サア? ナンナンデショウネ?」
「まあいいわ。それよりももう遅いじゃない。夕飯はどうする?」
「それは美琴が作ってくれるじゃないのか?」
「当然でしょ。で、どうするの?」
「別に。お前の作るもんならなんでもいいぞ?」
「いっつもそれよね。何かリクエストないの?」
「リクエスト、ね……………あんまりないな」
「何よそれ。本当に何かないの?」
「だったら家に帰ってから考える」
「それって残り物しかないから自然に決まっちゃうじゃない」
「そうだったな…………だったら美琴の得意料理が食べたい」
「得意料理…それの前に聞いたセリフ。もっとこう………指定してきなさいよ」
「そういわれましても、上条さんは美琴たんの料理ならなんでも美味しいと思いますよ?」
「たんって言うな!! 何度も言うけど、私が言いたいのは―――」
「はぁ~だったら少し遠いが二十四時間営業のスーパーでも行って一緒に決めるか?」
「そう……あ、……え………」
「ん? どうした?」
「…………なんでも、ないわよ」
「ならいいけど、それよりもそれでいいか?」
「うん……いい、わよ」
「了解。だったらすぐに行くか」
「うん………………卑怯な馬鹿彼氏」
「???」
(そんなに楽しそうな顔されちゃったら、何も言い返せないじゃない。馬鹿)
「………」
(本当に馬鹿…なんだから)

<fin>
PR

2010/10/03 14:11 | 禁書

<<彼女は切ない歌を唄った | HOME | 拍手レス(九月)>>
忍者ブログ[PR]