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2024/05/09 15:20 |
今日の午後のこの時間
リクの上琴で甘々…なんですけど、攻めてないよ~上条さん(失態にorz)
甘いってこんな感じかな~と考えながら書いてこんな出来。ちなみに、会話メインなので地の文は少々雑な部分が目立つかも。
あと補足。普通の時は御坂、いちゃついている時は美琴と上条さんは呼んでます。なに、ちょっとした工夫ですよ(・ω・)
それと、短い小ネタクラスです。



 四月がそろそろ終わり、ゴールデンウィークが近づいてきたある日曜日。
 上条当麻は男子寮の自室のベットの上に座り、向かい側にいる一人の少女と話していた。
「外でデートするのもいいけど、こうやって静かにすごすのも、悪くないよな」
「そうね。毎回外でデートでもいいけど、たまには趣向を変えて見るのも悪くないわ。っていうよりは、私は当麻と一緒ならどこでもいいんだけどね」
 そういってニッコリと嬉しそうに笑うのは、向かい側の少女の名前は御坂美琴。常盤台の中学のエースにして超能力者の第三位である。
 だが、今ここにいるのはそれらは一切関係ないただの普通の女の子。それは、今ここにいる上条だけが知っている美琴の本性であった。
 そしてそんな美琴と上条は、いまや付き合って間もない恋人同士であった。なので今日も二人は恋人らしく二人っきりで過ごしていた。
 ちなみにここに元々いた同居人ことインデックスは、今は教会に居候先を変更している。
 なんでも、とうまと短髪のために仕方なく教会に行くんだよ。だからとうまと短髪は私に感謝するべきなんだよと、えばりながらも二人に気を使って教会へと行ったのが理由なようだ。
 もっとも、居候先を移したところで魔術からは離れることは出来るわけもなかった。だがこれは、インデックスの保護者であり戦争の中心人物の一人という記録が残されてしまった上条には、もうどうしようもなかったことだった。
 閑話休題。
 それはさておいて、ニッコリと笑みを浮かべた美琴は、とても可愛かった。まだ中学生なのでお世辞にも綺麗、とは言えないが上条の知る女の子の中でこれほど可愛い子は美琴だけだろう。
 それに上条は、頭をなでなでとネコを撫でるように優しく頭を撫でてあげた。
「………ふにゃ~」
 撫でられた美琴は幸せそうに目を瞑って、猫なで声のような嬉しそうな鳴き声を上げ意識を飛ばしてしまいそうなぐらい舞い上がった。だが、飛ばす一歩手前で耐久のスキルが働き、意識を手流すことはなんとかなかった。
 美琴はしばらくの間、上条の頭を撫でられ続けて、その間を幸せな時間と称して存分に堪能した。
「う~ん、とうま~」
「なんだか、ネコみたいだなお前……………ビリビリなのに」
「何か言った?」
「イイエナニモ」
 撫でられながら上条を睨んだが、それから逃げるように上条は視線を逸らした。
 どうやら幸せそうに撫でられていても、美琴への陰口は聞き逃さすことはないようだ。このあたりはやはり御坂だなと、上条は苦笑いして
「撫でられているお前も、可愛いな」
 と美琴が舞い上がる呪文を、上条は続けて唱えた。
「も、もう~ばかとうま~」
「って笑いながら言っても説得力ありませんよ。美琴姫」
「えへへ、美琴姫だって……えへへへへ」
 美琴が幸せかつ嬉しそうに笑っているのは、上条にもよくわかった。しかし鈍感ゆえに、上条の言葉がどれだけ美琴の幸せ指数をあげているか、まったく理解していなかった。
 そして、この台詞はほとんど自然。つまり、どれほどの破壊力を持っているのか理解せずに言っているのだった。
「美琴姫。俺とどこまでも付いてきてくれませんか………とかどうだ?」
「もちろん、よろこんでって言うわよ。私の王子様♪」
(なるほど。これが王子様の台詞か)
 鈍感ゆえにどれだけ恥ずかしい台詞を言っているのかまったく理解していない上条は、今の台詞を王子様らしい台詞なんだとまた言うかもしれないので一応記憶しておいた。
 一方の美琴は、幸せ指数が上昇するに上昇して恥ずかしい台詞を嬉しそうに返している。
 ある種、これは上条と付き合い始めて身に付いた耐性なのだが、今の美琴には余計なことを考えず上条との会話に考えを集中していたので、そんなことを考えていなかった。
「うふふ、だ~いすき。私のお・う・じ・さ・ま♪」
「ふっふっふ。こんなお姫様で、上条さんは幸せですな~」
(というか、可愛すぎ! ダメだ、美琴たんの萌え指数がどんどん上がって行って上条さんがおかしくなりそうです)
「まあ他の女のことも気にしたり、私の気持ちを全然わかってないようだけど………今は大好きだから許してあげるね」
「光栄ですな~姫………………というか、さっきからノリノリになってますね御坂さん。いつもは漏電するはずなのに、成長したもんだと、上条さんは安全な今にほっとします」
「当麻こそ、いつまでニヤニヤしながら私のことを撫でてるのかしら? 前までは私のことスルーばっかりだったのに、今となってはメロメロじゃない♪」
「うっ………し、仕方ないだろう! す、好きになっちまったんだから。文句あるかよ」
「クスクス。なんか可愛いな~当麻。でもそんな当麻が大好きだから、文句なんてないわよ♪」
 と、未だに頭を撫でてくれている上条に美琴は優しく微笑むと、撫でていた上条の手を掴んだ。そして、掴んだ手を自分の胸に置くと美琴は目を閉じて言った。
「私の心臓、ドキドキしてるでしょ? これも当麻が大好きだからなんだよ」
「………ああ、わかる。すげえ、ドキドキしてるな」
(おまけに柔らかい感触まであるし)
 心臓の鼓動と胸の感触を感じながら、上条は手を動かさずに手から感じるものをより感じるように集中して目を閉じた。
「これが俺で? ちょっと信じがたいけど、俺もなんだかそんな感じっぽいな」
「そうなんだ………だったら」
 というかと、美琴は上条の胸のゆっくりと倒れ、上条の心臓のあたりに耳を置いた。
「………聞こえる。すっごい、ドキドキしてるね」
「補足としてですが、御坂さんが今飛び込んできたことにさらにドキドキ感が上昇中です」
「そっか………ドキドキしてるんだ」
 ああと相槌を打って、上条は美琴の身体を優しく抱きしめる。
「こうすればいいんだっけ? どうだ、美琴」
「うん…これでいい。このままで」
「……………そっか」
 そういうと上条は目を閉じて、手から伝わってくる美琴の心臓の鼓動と抱きしめている美琴の身体に意識を集中した。
 手からはドクン…ドクン…とリズム良く、力強く伝わってくる。まるで何かを伝えるようにドクン…ドクン…と。
 抱きしめた腕からは小さくて柔らかい。でも壊れてしまいそうなほど儚い美琴の身体に、壊れそうな少しの不安と暖かくとても居心地の良いを感じていた。
 これが幸せなのかなと、ふと上条はこの暖かな気持ちが何なのかわからずに自分に問うように思った。
「………こんな午後もいいな」
「そうね………」
(……………幸せ、なんだろうな)
 しかしその問うような思いは、すぐに結論付けられてしまい上条は少しだけ苦笑いを浮かべた。
 そして、こんな時間がいつまでもと思いながら、今日の午後のこの時間を堪能したのだった。

<おしまい>
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2010/04/30 23:52 | 禁書

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